Answer

　尿管は、腎臓で作られた尿を膀胱へ運ぶ、平滑筋という筋肉でできた管です。成人で長さ約２５～３０センチ、太さはマカロニを少し細くしたくらいで、管の中は直径約５ミリです。

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　尿管は、腸と同じように蠕動（ぜんどう）運動と呼ばれる筋肉の収縮と弛緩（しかん）により、腎臓から膀胱へ尿を運んでいきます。尿管が腎臓結石や腫瘍（しゅよう）、動脈瘤（りゅう）、骨盤の炎症などで細くなると、尿の通りが悪くなり、腎臓が膨らんで腎機能が低下し、「水腎症」という病気になります。

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　この場合、「尿管ステント」という細い管を腎臓から膀胱に通し、尿の流れを確保します。ただ、細菌感染が起こりやすく、熱が出たり、管の刺激で血尿が出たりし、排尿時に痛みを伴うことがあります。

　炎症が原因で尿管が狭くなっている場合、抗炎症剤が効果的なことがあります。

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　尿管狭さくの根本的な解決法としては、小腸の一部分を切り取り、腎臓と膀胱をつなぐ手術が一般的です。小腸も蠕動運動をしますので、尿管の代わりになります。また、膀胱に近い部分の尿管が狭い場合は、もともと背中にある腎臓を骨盤の膀胱に近いところに移動させ、尿管がねじれて狭くならないようにする手術を行います。

　ただ、質問者のように、既に長期間、ステントが挿入されていると、尿管が硬くなっていることが多く、手術が難しくなります。この手術の経験が豊富な腎臓外科医に相談してみることをお勧めします。

　堀江重郎　帝京大病院泌尿器科教授（東京都板橋区）